Column
2024年11月30日
美食で知られるホイアンの町には多くのレストランがあります。Google Mapで調べると観光地としては、非常に評価の高いグルメの街であることがわかりますが、ホイアンにいらっしゃったらぜひ「3大名物」をご賞味頂けたらと思います。ホイアンやフエは水が良いので美味しいグルメが味わえるんだそうですが、大都市とはまた違うホイアングルメの一面を知ることができるのではないかと思います。
世界遺産の街ホイアンを代表する料理として名高いカオラウは、その独特の風味と歴史的な背景から、多くの食通を魅了しています。黄色みがかった平打ち麺は、地元産の小麦粉とアルカリ性の水を使って作られ、つるつるとした食感が特徴です。この麺は、他の地域では味わえない独特のもので、カオラウを象徴する要素の一つです。
麺の上には、香ばしく揚げられた豚肉、海老、ピーナッツなどがたっぷりと乗せられ、見た目の美しさも食欲をそそります。これらの具材は、それぞれが異なる食感と風味を持ち、麺とのハーモニーを生み出しています。さらに、添えられる野菜やハーブは、料理に彩りを添えるだけでなく、爽やかな風味を加えます。特に、新鮮なレタスやミントの葉は、カオラウの風味を引き立てる重要な役割を果たしているのだそうです。
カオラウのスープは、豚骨を長時間煮込んで作られる澄んだもので、旨味が凝縮されています。このスープに、魚醤やエビのペーストを加えることで、複雑で奥深い味わいが生まれます。これらの調味料は、ベトナム料理に欠かせないもので、カオラウの味を特徴づける重要な要素です。
カオラウの歴史は、ホイアンの歴史と深く結びついています。16世紀から19世紀にかけて、ホイアンは日本や中国との貿易で栄え、多様な文化が交錯する国際都市でした。カオラウも、こうした歴史の中で生まれた料理の一つと考えられています。麺に使われる小麦粉は、中国から伝わったものと言われ、また、料理に使われる様々なスパイスやハーブは、東南アジアの多様な食文化の影響を受けています。
一説によると、カオラウの起源は伊勢うどんとも言われますが、真偽のほどはともかく、日本人好みの味付けと見た目にハマる人も多く、カオラウ食べたさにホイアンを再訪する人もいるのだとか。
ホイアンでは、カオラウは単なる食べ物ではなく、地域の人々の生活や文化を象徴する存在です。地元の人々は、自分たちの故郷の味としてカオラウを愛し、日々食卓に上ります。また、観光客にとっても、ホイアンを訪れた際には必ず味わいたい料理の一つとなっています。
カオラウを食べる際には、「名店」と呼ばれる地元の食堂やレストランを訪れるのがおすすめです。これらの店では、本場の味を堪能することができます。特に、ホイアンの旧市街には、数多くのカオラウ専門店があり、それぞれの店が独自のレシピと味を提供しています。
カオラウは、ベトナム料理の中でも特に個性的な一皿です。その独特の風味と歴史的な背景は、多くの食通を魅了し続けています。
ホイアンでカオラウとともに人気を博している名物料理に「揚げワンタン」があります。ベトナム語では「ホアン・タン・チェン」と呼ばれ、そのサクサクとした食感が特徴です。薄く伸ばした皮で肉や野菜を包み、揚げた一品は、見た目の美しさもさることながら、口に入れた時の幸福感がたまりません。
揚げワンタンの歴史は、ホイアンが国際的な貿易港として栄えていた時代にまで遡ります。中国や日本の文化が交錯するこの地で、様々な食材や調理法が融合し、現在の揚げワンタンが誕生したと考えられています。特に、中国のワンタンと、ベトナムの揚げ物の技術が組み合わさって生まれたとする説が有力です。
揚げワンタンの具材は、店によって異なりますが、一般的には豚肉やエビが使用されます。これらの具材は、細かく刻んで味付けされ、ワンタンの皮に包まれます。揚げる前に、卵液にくぐらせることで、より一層香ばしい仕上がりになります。揚げたてのワンタンは、外はカリカリ、中はジューシーで、食欲をそそる香りが食欲を刺激します。
ホイアンでは、揚げワンタンは、通常、トマトベースの酸味のあるソースと共に提供されます。このソースには、玉ねぎ、ニンジン、ピーマンなどの野菜がたっぷり入っており、揚げ物の油っこさを中和してくれます。また、添えられるハーブや野菜と一緒に食べることで、より一層風味豊かな味わいが楽しめます。
ホイアンで揚げワンタンを食べるなら、料理全般の評判が高いレストランがおすすめです。これらの店では、自慢のシェフがアレンジした本場の味をを楽しむことができます。特に、ホイアンの旧市街には、美味しい揚げワンタンを提供するレストランが多くありますが、カオラウと違い、各店のオリジナリティがよく出ていて食べ飽きません。。
揚げワンタンは、ベトナム料理の中でも特に親しみやすい料理の一つです。そのサクサクとした食感と、様々な食材のハーモニーは、老若男女問わず多くの人々に愛されています。もし、ベトナムを訪れる機会があれば、ぜひホイアンで本場の揚げワンタンを味わってみてください。
ホイアンを代表する料理の3つめに「ホワイトローズ」があります。その名の通り、白いバラの花びらのような美しい見た目が特徴のこの料理は、米粉の皮でエビのすり身を包み、蒸して作られます。透き通るような皮の中には、プリプリのエビがぎっしり詰まっており、一口食べると口の中に海の香りが広がります。
ホワイトローズの歴史は古く、ホイアンが国際的な貿易港として栄えていた時代に、カオラウや揚げワンタンと同時期に誕生したと考えられています。米粉の皮は中国の蒸し餃子から、エビのすり身は日本の食材の影響を受けたのではないかという説が有力です。また、ホイアンの豊かな自然環境も、ホワイトローズの味を育んできました。地元で採れた新鮮なエビや野菜は、料理に深みを与え、独特の風味を生み出しています。
ホワイトローズの特徴は、その繊細な味と食感にあります。米粉の皮は、モチモチとした食感でありながら、口の中でほどけるような滑らかな舌触りです。エビのすり身は、塩加減が絶妙で、素材本来の味を最大限に引き出しています。さらに、揚げたネギや揚げたエシャロットが添えられており、これらが料理に香ばしさを加えています。
ホイアンでは、多くのレストランでホワイトローズを味わうことができます。しかし、地元の人々からは、「ホワイトローズ・レストラン」と呼ばれる老舗の店が特に人気です。この店では、伝統的な製法を守りながら、本物のホワイトローズを提供しています。
ホワイトローズを食べる際には、地元の魚醤やチリソースを少し加えると、より一層美味しくいただけます。これらの調味料は、ホワイトローズの風味を引き立て、爽やかなアクセントを加えます。また、一緒に添えられた野菜と一緒に食べると、食感も楽しめ、飽きずに食べることができます。
ホワイトローズは、単なる食べ物ではなく、ホイアンの歴史と文化を象徴する存在です。美しい見た目、繊細な味、そして歴史的な背景など、多くの魅力を兼ね備えた料理です。もし、ベトナムを訪れる機会があれば、ぜひホイアンで本場のホワイトローズを味わってみてください。きっと、忘れられない食体験となるでしょう。