“リゾートの父 ジェフリーバワ”
2024年11月11日
トロピカルモダニズムの建築家で、アジアンリゾートというカテゴリーを確立したジェフリー・バワですが、バワの愛したベントータを中心に、南西海岸には大小さまざまなバワリゾートが存在しています。
面白いのは、ライトハウスやブルーウォーターなどの本格的リゾートホテルだけではなく、小規模の家族で経営しているプチホテルのような建築物も残していることです。だから、それぞれの建物に異なる部分も多く、ホテルインスペクションをしていても、飽きることなく、バワ建築だと気づかないことすらあります。
ジェフリーバワのすごさは、その空間の使い方だけでなく、自然を生かしたアイデア力も時代を先どっていたといえそうです。世界が商業主義に突っ走っていた同じ時期に、ホテルを建設する際にもともとあった木を切らずに残して、そのうえ木の良さを引き出そうなどと、ほかに誰が思ったでしょう。
ジェフリーバワは、アジアンリゾートの父という評価がなされており、多くの建築家に影響を与え、その中でもアマンリゾーツなどの名がよく出てきます。ただ、独創性が強く、同じホテルが2つとないバワホテルですので、マリオットのラグジュアリーコレクションで似たようなものを見たことがあるな程度で、どこまで影響を与えたのか素人にはわかりません。
ただ、アマンやラグジュアリーコレクションのリゾートに泊まろうとすると、かなりのハイエンドな宿泊料金となりますが、スリランカでバワ建築のホテルに泊まれば、時期によりますが、かなりコスパよく泊まれることが多いと思います。
そういった意味で、本当のバワの功績とは、“スリランカで高級リゾートに大衆が泊まれるようにしたこと”だといえるかもしれません。
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