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“スリランカの仏教施設でセルフィーは禁止!?”

 

2025年1月7日

 

どこかのブログ記事に、「スリランカの仏教施設ではポージングが禁止になっていた」と疑問に思う旨の内容がありました。

また、施設側にもセルフィーが禁止されているような説明書きの絵などもあり、なにか誤解を招くような印象を持ちますが、純粋に仏像など信仰対象物に背を向けることが、“宗教に対する冒とく行為”だと認識されているからにほかなりません

同じ上座部信仰の強いミャンマーでは、このセルフィーはOKでまったく問題ないのですが、仏教に対する冒とく行為は1発アウトで、強制送還となります。で、なにがアウトだったかというと、私の知る限りでは「早朝パゴダから流れるお経が爆音でうるさいからスピーカーの電源を抜いた」「すねに仏陀のタトゥーを入れていた」「釈迦がヘッドフォンをかけたようなユニークな絵を描いたバーを開店した」外国人がいずれも逮捕され、国外追放となっています。

これらはすべて“宗教上の冒とく”と見なされたわけですが、足に仏陀のタトゥーを入れていた人は悪気があったわけではないでしょうし、それがタブーだと認定されたことは驚きだったことでしょう。でも、ミャンマーでは許されない行為だったのです(確か、大勢の地元の人から許しがたいと次々に文句を言われ、入管に通報され逮捕されたという報道でした)。

スリランカではそこまで厳しくはないと思っていますが、仏像に背を向けて写真を撮ってはいけないというのをはじめて知ったときは、ミャンマー並みだなとは思いました。

ただ、ミャンマーやスリランカでは、上座部仏教が唯一絶対的な宗教であると考えている人が多いですので、この辺りはよくよく注意のうえ、日本の神仏を敬うのと同じように、訪れた国の宗教にも敬意をもって参拝すれば良いと思います。

日本はまだ感覚として近い部分が多くありますが、欧米からの観光客の中には、靴を脱ぐ、さらに国によっては靴下も脱ぐことに対して違和感を持つ人がいるようで、上座部の国々でトラブルになっている場面を何度も見かけました。誤解から思わぬ結果になることもありますので、無用のトラブルを避ける意味でも、その国の宗教は“たとえ自分が正しいと思うことに反していたとしても”尊重しておきましょう。

 

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