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“スリランカ旅行での留意点”

 

2024年10月24日

 

今回は少しシビアなことを書きたいと思います。
それは、スリランカを旅行する際に、なにに気をつけたらいいかというご質問に、旅のプロがお答えします。

まず最初に、スリランカ旅行をする際に、車で移動する人が多いと思いますが、ツアーでも「日本語ドライバー」だけのツアーと、「日本語ガイド+ドライバー」、「英語ドライバー」の場合とがあり、ドライバーは観光の際に一緒に行動しないことが多いです。ツアー概要にはうまく分からないように“日本語ガイド”と書かれていても、実際には日本語ドライバーだけだったりしますので、よく注意してください。 当社では、すべてのツアーを“日本語ガイド+ドライバー”で催行しています。それが安全なツアーとして当然だと思っているからです。

前置きが長くなりましたが、トラブル事例を挙げたいと思います。私自身がスリランカであった経験として、ポロンナルワの国立博物館の料金を支払うカウンターで、担当スタッフがいかさまでお釣りを少なく返してきたことがあります。私は途中で気づいたので、全額返してもらいましたが、常習的なやり口でした。

キャンディの仏歯寺には、普通入れない祭壇の中まで案内してくれて、善意だと思うとチップを要求する係員がいます。かなり高額な金額を要求されたりすることもあるようです。

コロンボのスリーウィラーの運転手もたちの悪いのが多くて、断ると暴言を吐いたり、しつこくついてくるのもいます。

この辺はガイドがいるのであれば問題ありませんが、個人でまわられる、またはドライバーのみの場合などは、気をつけて相手にしないとか、お金はきちんと数えるとか、スリーウィラーでいえば、乗る前に交渉して、金額を決めておけば、トラブルに発展することもないと思います。
観光地にはしつこいもの売りが多いように、現地の人の物価とは使う金額が異なる外国人観光客が多いと、このようにお金目当ての人間が近寄ってくるのはどこでもあることで、あまり気に留めずスルーして楽しく旅行をすることが大事です。

その他、夜間ではひとりで長時間歩かないだとか、女性の方は特に親しげに話しかけてくる男性には気をつけるとか、人前でお金を数えないとか、他国同様当たり前のことに気をつけることも重要です(旅行中は気がゆるんだり、逆に緊張したりしておろそかになりがちです←ここにいちばん注意)。

さて次に、スリランカはミャンマーとともに仏教ナショナリズムがかなり強い国です。上座部の信仰が強い国であり、歴史的にヒンドゥー教からの圧力を受け続けたこともあり、最近になってようやく宗教融和が進んでいますが、長いこと一部で対立した関係にありました。

また、モスリムが浸透してきていることもあり、仏教徒の中には強く反発しているグループがいて、時々先鋭化して暴動を起こしたりします。今年2024年にも、東海岸で反イスラエルのテロ計画があるとして、アメリカ人およびイスラエル人に該当する地域からの退避勧告がなされましたが、わずかながら過激派がいるのも事実です。

この辺りに関しては非常に難しいところではありますが、日本で無差別殺人があったから、では日本には旅行しない方がいいだとか、ロンドンでイスラエル人を対象にした反ユダヤテロ事件が起きたからロンドン旅行は延期するのと一緒で、一部の特殊な人のために旅行自体を見合わせる必要があるとは思いません。

私自身、数年前にヨルダンのペトラ遺跡に行く予定があったのですが、その1週間前に政治的な理由によりISISがヨルダン国内でテロを指示したという注意喚起がありました。その前年にもヨルダンの別の遺跡でテロ事件がありましたので、かなり心配したのですが、いざペトラに着いたら外国人観光客がわんさかいまして、普通に観光しました。

ちょっとぐらい大丈夫だということではありませんが、本当に危険かどうかを判断するのに、偶発的な単発のテロというのは旅行を延期する理由にならないのではないかと思います。 報道というのはかなり深刻な言い回しに聞こえますので、やはり現地に確認するのがいちばんなのではないかと思います。

 

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